キスをする時は、お願い、手をぎゅっとにぎっていてね。

私は寒いのがキライだけど、冬の寒い日のキスは好き。
凍えるような寒い夜に、手をつなぐのが、大好き。
 
でも、どんなに優しいキスをしていても、
心の奥では、もしかしたらさよならがあるかもしれないって、
少し遠い気持ちで思ってしまう。 
 
今まで、いくつキスをしてきたんだろう。
絶対に終わりがないって思ったキスだって、1度や2度じゃないけど、
結局、ひどい終わり方をした恋もあったし。
 
だから、本当に好きな人とキスする時、ちょっとこわくなる時がある。
過去のことだけど、別れた時の、
あの胸がつぶれそうな気持ちがよぎるから。
 
だって、どんなに好きでも、絶対はないでしょう。
永遠はないでしょう。
 
だから今でも、好きになればなるほど、こわくなる時があるもん。
手にしたものは、いつかはこぼれていく気がするから。
 
人の気持ちって、分からない。
私の気持ちだって、分からないし。
 
私は、相手に絶対を求めちゃいけないって思ってる。
絶対に離れないってことも、
絶対に気持ちが変わらないってことも、
そんなことは、誰にも分からない。
自分の気持ちにも、そんな絶対はないんだと思う。
 
だから、キスする時ね、時々だけど、
すごく不安になる時がある。
 
あなたの気持ちも、自分の気持ちも、遠くにいってしまうのがこわくなる。
 
だから、気持ちがどこにも行かないように、
キスをする時は、お願い、手をぎゅっとにぎっていてね。
 
私の手をにぎっていてね。
 
人を好きになることって、
大切な人を失う可能性も背負うことになるんだって思ってしまう私は、
弱い人間なのかな。
人を信じられないわけではなくて、
絶対っていうことを、信じられない。
 
生きていくって、
いろんな可能性の中を進むことのような気がする。
だから、起こり得るすべての出来事に、振りまわされすぎず、
何か通り過ぎるような気持ちで、
すべてを見ていられるようになるといいのにな。
 
#優しいキス #キスをする時のお願い #絶対はない

遠野まりこ(Toono Mariko) OFFICIAL

作家遠野まりこ(Toono Mariko)のオフィシャルサイト。「恋は終わったあともまだこんなにせつない」(大和書房)が電子書籍でも人気。また、NFTマーケットプレイスOpenSea(オープンシー)で写真のクリプトアート作品にもチャレンジ中。誰もがNFT作品をつくったり、気軽に購入することができるようになるためには、どうすればいいか考える&日々の出来事サイトです。

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