秘密の告白。20歳年下の人との不倫の恋。

ある人のずっとずっと秘密にしていたことを、突然告白されたことがある。
びっくりして言葉が出なかった。
人生っていろいろ。
こんな秘密を持って、生きてきたこれまでは、どんな気持ちだったんだろう。

 その人は、以前仕事でお世話になった人Jさん。
海外での仕事も多くて、あまり日本にいることがなくて、
久々に会った。
時間もそんなになかったので、お茶だけしかできなかった。
 
そこでなんとなくの流れで恋の話になった時、突然Jさんが、
「私、だいぶ前だけど、結婚して子どものいた時、20歳近く年下の人と、不倫したことがあるのよ」
って。
 
私、絶句。
Jさんは、60代。
再婚を2回されているはずで、お子さんだっていらっしゃる。
 
バリバリのキャリアで仕事をしていて、今も多分ご主人と暮らしているはずで。
 
「驚いた?ごめん。ごめん」
「え、このことって、だんなさまとか知っていたんですか?」
「知らないわよ。子どもにも内緒。今日はじめて人に言ったんだから」
 
私、なんて答えていいのか分からなくて…。
なんで、私にこんな秘密を…。
 
「恋のブログ書いてるんでしょ。書いてよ」
 
Jさんの不倫は、もう20年近くも誰にも秘密にされていた。
短い恋だったみたいだけど、「すごくしあわせだった」って言ってた。
 
「どっちから終わりにしたんですか?」って聞いたら、
「私から。仕事も忙しくなってきたし、彼の将来もあるでしょう。しばらく日本をあけることになったから、それを機に終わりにしたの」
「それからは、全然会ってないんですか?」
「会ってないわ」
「その時、家族に怪しまれたりしなかったんですか?」
「多分、大丈夫だったと思う。私仕事が忙しかったから、、家を空けること多かったし」
  
「始めから終わりが見えている恋だったから、どうやっていっしょに過ごせるかって、日々ドキドキだった。終わる関係だから、切なくて、でもだから余計に会いたさが募って」
 
大人だ。大人の恋だ。
 
相手の男の人は、当時まだ結婚してなかったそうです。
 
私は、聞いてみた。
「この秘密を、ずーっと家族に黙っていて苦しくなかったんですか?」
 
「苦しくはなかったかな。苦しかったのは、誰にも話せないことの方だった」
 
そうなんだ…。
 
やっぱりいろんな人生がある。
 
最初から終わりを目指して走る恋もあるんだ。
人によって恋はいろいろだ。
 
Jさん、こうも言ってた。
「そういう秘密の恋をしたことが、仕事にも人生にも、潤いを与えてくれていると思う」って。
 
「全然秘密も、隠し事もない人生なんてつまらないわよ」って。
 
Jさんは魅力的だ。
 
いっしょに仕事をしても、話していても、
もっと何かあるんじゃないか、もっと何か言ってくれるんじゃないかって、
そういう期待を持たせてくれる女性だ。
 
正しいだけ、キレイなだけの中じゃ、見えないものってあると思うから。
恋に限らず、人生はきれい事じゃ終わらないと思う。
いろいろ経験して、黒い部分を見たり、持っていたりすることで、
人としての魅力を増すってことはあると思う。
 
今回、Jさんの恋については、
プライバシーもあるので、詳しく書くことはできないけど、
ただの遊びの恋ではなかった。
いろいろあった恋でした。
 
Jさんのこの恋が、正しいとか間違っているとかじゃなくて、
そういう人生もあるという気持ちで、この記事を。

遠野まりこ(Toono Mariko) OFFICIAL

作家遠野まりこ(Toono Mariko)のオフィシャルサイト。「恋は終わったあともまだこんなにせつない」(大和書房)が電子書籍でも人気。また、NFTマーケットプレイスOpenSea(オープンシー)で写真のクリプトアート作品にもチャレンジ中。誰もがNFT作品をつくったり、気軽に購入することができるようになるためには、どうすればいいか考える&日々の出来事サイトです。

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