別れたあの日の私は、今もまだあの冬の中にいて。
別れたあの日のことをはっきり覚えている。
あの日の季節、空気、空の色。最後の彼の表情。
あの日の私は、今の私とは別の私で、
今もまだあの時の中にずっとたたずんでいるような気がする。
あの人のことが忘れられないとかではないけど。
別れ話をしたあの日をずっと思い続けて、悲しいとか、恨んでいるとかじゃなくて。
うまく言えないんだけど、
あの時のあの私は、あの場所に、今もまだ置きっぱなしになっているような気がする。
あの時の私が、笑ったり、元気になったり、誰かを好きになることはなくて、
もうあの場所にとどまっていることしかできない。
あの人の言葉に、悲しくて涙も出なかったあの場所から、動くことはできない。
今の私は、その時の自分から、すっと抜け出してきた気がする。
新しい自分として。
悲しみを越えてきた自分が、今を生きてるんだって思える。
でも、あの時の自分の気持ちに戻ろうとしたら、いつでも戻れるし、
時々、未来のここから、あの時の自分を見たりもしている。
あの時の私は、別れが「こんなこと現実じゃなければいいのに」って、思ってた。
少し遠い気持ちで、
自分のことじゃないみたいに、雪の中に立っていた。
あの別れ話をした日が、すごく寒い日だったから、
今日みたいに寒い日は、あの日の私を思い出してしまいがちです。
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