「好きだった気持ち」は忘れなくていいと思う。

失恋したつらさって、時間の流れによって変わってくると思う。
最初の頃のつらさの原因と、時間がたってからのつらさの原因って、似ているようで少し違う。
 
私が失恋した時、最初の数年って、
彼のことが「まだ好き」でつらかった。
「彼のことが忘れられなくて」苦しかった。
 
もう会えないし、自分がふられたんだから、もうどうしようもないし、
戻れることなんてないのに、
それが分かっているのに、まだ彼のことが好きで。
 
そんな自分が情けなくていやだったし、
彼を忘れよう、忘れようとすればするほど苦しくて、
忘れらないことに焦って、
「どうしたら忘れられるんだろう」、「どうしたら次の恋ができるんだろう」、
って悩んでいた。
 
でも、数年っていう時間がたつと、今度は
「彼のことが好きだった気持ちが忘れられなくて」
っていう気持ちがつらくなってきた。
 
彼のことが「まだ好き」っていう気持ちが、
「好きだった」って気持ちに変わってきた頃だったと思う。
 
もう彼を想う気持ちはなくなってきているのに、
「好きだった」っていう気持ちは消えなくて、
それが、まだ自分は彼のことが好きなの?って分からなくなる時があって。
 
でも、いつかは忘れたけど、ある時、
「好きだった気持ち」は忘れなくてもいいのかなって思えた時に、
すっと心が軽くなった。
 
心の奥に、あの別れで傷ついた気持ちといっしょに、
「好きだった気持ち」も置いといていいやって思えた時から、
終わった恋に縛られていた心が、解かれたような感じがした。
 
私はそんな風に気持ちが変化していった。
 
だから、失恋したつらさって、時間で変わっていくのかなって。
 
時間が流れることで、好きだったことが、
「忘れなくちゃいけないもの」から、「忘れなくてもいいもの」
に変わるっていうか、気持ちが移っていくんだなって感じる。
 
そして、そんな風にして、
自分の気持ちを受け入れられた時に、
失った恋が、無駄じゃない経験になっていくような気がする。
 
失恋も長く心に置いておくと、ワインみたいに熟成されるといいな。
人間として熟成されてくれるといいのにな。
そうなりたいです。

遠野まりこ(Toono Mariko) OFFICIAL

作家遠野まりこ(Toono Mariko)のオフィシャルサイト。「恋は終わったあともまだこんなにせつない」(大和書房)が電子書籍でも人気。また、NFTマーケットプレイスOpenSea(オープンシー)で写真のクリプトアート作品にもチャレンジ中。誰もがNFT作品をつくったり、気軽に購入することができるようになるためには、どうすればいいか考える&日々の出来事サイトです。

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